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階段と段差

階段と段差について

階段や段差について考えてみましょう。
(高齢者対応を考えたときは、階段や段差のみでは不十部で平面計画が重要ですがここでは階段や段差に焦点を絞ります。)

上り易い階段とは

人は誰しも老います。その時階段の上り下りはやはり辛いようです。
平屋建てにすれば、全て解決しますが、誰もが平屋建てで建築出来る余裕の土地を取得できるはずも無く、一般的な解決方法を用意する必要があります。

まずは、老後に階段の上り下りが辛くなったら、寝室を一階に移して、日常生活が一階で完結できれば、特に問題は生じません。その為には一階に寝室又は寝室に転用できる、部屋が取れると安心です。

そうでない場合は、やはり対応来るべき将来に備え対応を考えて計画すべきだと思います。

住宅の階段において最適な階段とは30度~35度の勾配と言われていますが、小規模な住宅でこの角度に収めるには、面積的な制約を受けます。具体的には蹴上げが160㎜、踏面が280㎜程度の寸法になります。

そこで、日本性能表示基準における階段評価基準を採用すると以下のように成ります。

  • 勾配22/21以下
  • 550㎜≦蹴上げ×2+踏面≦650㎜
  • 踏面は195㎜以上

私の場合、蹴上げが180~200㎜、踏面が210~240㎜程度で計画する場合が多いです。

安全な階段とは

日本性能表示基準において等級5(最高等級)を取得しようとすると。基準は勾配のみならず、以下のような細かい基準が設定されます。

  • 勾配6/7以下
  • 550㎜≦蹴上げ×2+踏面≦650㎜
  • 蹴込みは30㎜以下
  • 蹴込み板を設置
  • 蹴面に滑り防止のための部材を設ける場合は踏面と同一面とする
  • 蹴面の先端と蹴込み板を、勾配が60°以上90°以下の面で滑らかにつなぐ形状とするなどの措置を行い、段鼻を出さない。

さらに

  • 廻り階段等安全上問題があると考えられる形式が用いられておらず、かつ最上段の通路等への食い込み部分及び最下段の通路等への突出部分が設けられていないこと。

が付け加わります。これらの基準をを見る限り、意匠的にはかなり制約を受けます。廻り階段の禁止に加え蹴込み板を設置、蹴面の先端と蹴込み板を、滑らかにつなぐ形状とするなどの措置等は影響大です。

これらは、最終的にクライアントに説明し選択していただく事になりますが、意匠と安全性のバランスは常に意識して設計する必要があります。

段差について

15年~20年位前の住宅は単純段差やまたぎ段差と呼ばれる段差が結構見受けられました。特に床仕上の変わる部分やドアの下枠等です。これらは、納まり上の逃げであったり、未乾燥な材料を使用することによる寸法変化への対応だったのだろうと思われます。

しかしこの段差が、つまづいたり、小指をぶつけたりと結構危険です。

現在は、日本性能表示基準において等級2(基準のある中では最低等級)でも、決められている場所以外では5mm以上の段差は認められません。

決められた場所とは以下です。

  • 玄関の出入り口(沓摺りと玄関外側20㎜以内+沓摺りと玄関土間5mm以内)
  • 玄関の上がり框(等級4.5は180㎜以下)
  • 勝手口等の出入り口、上がり框(等級4.5も高さ基準無し)
  • 一定の基準を満たした畳コーナー
  • 浴室の出入り口(20㎜以下の単純段差or浴室内外の高低差120mm以下+またぎ高さ180㎜以下+手摺、等級4.5は20㎜以下の単純段差のみ)
  • バルコニーの出入り口(等級4.5は細かい基準有り(省略))

これ以外の所に段差が在れば基準法レベルしか満たしておらず、違法ではありませんが、将来的には事故の原因になったりしますので、注意が必要です。

積極的段差について

ここで言う積極的段差とは、あえて積極的に段差を設けて将来に備えた対応をした段差のことです。

前記の一定の基準を満たした畳コーナー等がこれにあたります。

リビングのソファー程度の360㎜にしたり、400㎜程度にしてダイニングチェアと合わせて使ったりといろいろ工夫できますし、掘り炬燵形式にしても楽に使えて良いようです。

スキップフロアについて

最近いろいろなメディアにスキップフロアの魅力的な空間の住宅が掲載されていますが、これらは、クライアント主導で計画された物なのだろうかと考えさせられることが時々あります。

ダイニングキッチンとリビング更に脱衣室(洗濯機置き場)が3フロアにまたがっているプランは、家事をエクササイズと思って、やっている主婦の方にはいいのかもしれませんが、我が家内なら激怒物です。

魅力的な空間を選択するのも大いに結構だと思いますが、自分が将来にわたって使い続ける器であることをもう一度考えた上で選択することをお勧めします。

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