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断熱性能

断熱性能と断熱材について

断熱に関しては、いろいろな工法また、材料が存在します。それに加え、某書籍などは、まるで我が陣営の工法が一番で、それ以外は全て悪であるかのように、他工法を攻撃し一方的な論理の展開にうんざりするものがあります。

確かに、材料や工法によって一長一短は在りますが、それは、ケースバイケースで使い分ければいいと思っています。

ただ、使い方を間違えずに、正しく施工すれば問題ないと思っています。

体にやさしい住宅としては、木材を腐朽させ、ダニの餌となるカビの原因でもある、壁体内結露を防止することを目的とし、建築条件に適した工法を安全、安心という視点から選択しています。

我が社では、断熱材の選択に当り、定常温湿度計算法により、壁材構成から結露の発生の危険度をチェックしています。定常温湿度計算法により、結露発生の危険が無ければ、まず安全と判断できます。

しかし、この計算において、結露が発生の状態を示すケースがいくつか在ります。

その場合は、更に厳密に、内外温湿度変動を考慮した、非定常状態の検討を要すると思われます。しかし、そこはメーカーや専門家に譲るとして、気になる事項について、列記しておきます。

以下は、全て文献や研究に基づく私的な見解です。

グラスウール等繊維系断熱材使用時注意

グラスウール等繊維系断熱を使った時は夏季の結露に注意をする必要があります。

グラスウール断熱の夏

壁断面が、以上のような構成と仮定します。水蒸気は、相対湿度の高い方から低い方へ移動しますので、以上の条件下では、夏季ポリエチレンフィルムの内側に結露の危険があります。これが、某書籍で槍玉に挙げられる現象です。

しかし、これを防ぐ方法は以下です。

  • 袋入りグラスウールを使う
  • 内側の防湿フィルムを特殊な物(ディュポンのザバーン等)に変える

グラスウール断熱の夏袋入り

グラスウール断熱の冬

ただし、袋入りグラスウールは定常条件で見る限り冬季外壁側の袋内部に霜が着く恐れを示しますが、外気温も上昇と共に自然に気化する程度と思われ、夏季の内部結露よりは安全と思われるので、我が社では、最近袋入りをお勧めします。

セルローズファイバー使用時の注意

セルロースは木材等の植物系繊維で原材料は主に新聞などの古紙が使われています。この繊維を壁や天井に吹き込んで充填します。

よく言われるのが、沈下です日本セルローズファイバー工業会のHPを見ると50日後に約7%沈下の試験結果が掲載されています。このデータから、仮に2700㎜の壁に充填しそれが、7%沈下したら梁下に189㎜の隙間が出来る事になるのでしょうか?

  • 1年点検時、目視点検できる様な場所また、追加充填出来る方法考えておく必要が有りそうです。

セルローズファイバーは吸放湿性を持たせる為に、吹き込み工法においては部屋内側に不織布を使っています。その結果これを定常温湿度計算法で計算すると外壁構造用合板内側に結露状態を示します。

しかし、材料が吸放湿を繰り返し、暖かい時期までにはなくなるので、大丈夫なのだそうです。しかし、セルローズファイバーは撥水処理してあるのでは?
その結果結露水は土台まで流下しませんか?

  • 対処法は、外壁に構造用合板等面材を使用しない、その場合気密に注意する。
  • 最後に、セルローズファイバーは防火、防カビ、防虫のためホウ酸が使用されています。

発泡樹脂系ボード状断熱材使用時の注意

ボード状に成型された発泡樹脂の断熱材で、原料の樹脂で、断熱性能が異なります。設計者にとっては、壁体内結露の可能性が低く、気密ラインが明確に設定できる為、設計し易い材料です。

注意すべき点は、以下のように考えています。

  • 外張りとした時、外壁の荷重を考えると、厚みに限界が有り、断熱性能を一定以上に上げ難い為、使用地域が制約される可能性があります。
  • 樹脂の経年変化が気になります。紫外線が当たらないだけでも救いですが、60年の耐用年数を期待しています。
  • 防火認定の関係で、外壁の材料構成で注意が必要です。
  • 外断熱で、二重に通気するタイプの工法について、私が疑問に思う点が一つ有ります。このタイプの工法では、夏季おいて床下に外気をそのまま導入してしまいます。すると、室内を27℃程度に冷房していた場合内側通気層には結露が生じるのでは?と思っています。真夏に自動車のフロントガラス下部から、冷気を出した時、フロントガラス外側に結露を起こします。しかも、走っている状態で、気流があるにもかかわらずです。このような状況が起こらないか見学させていただきたいと思っています。

現場発泡樹脂系断熱材使用時の注意

樹脂を現場で発泡させ、柱、間柱間に充填し断熱と気密を同時に行なう工法です。

この工法において、注意すべき点は、以下のように考えています。

  • 間柱や柱と断熱材が剥離するケースが有るようです。原因は、木材の含水率変化による挙動等が考えられます。木材は隠蔽されてしまう部分に使う場合、含水率は20%以下が望ましいです。それにより腐朽菌の繁殖に適するといわれる25~100%の含水率を下回り、腐朽リスクも低減されます。
  • 現場発泡樹脂は、VOC(揮発性有機化合物)が溶剤として使用されている場合が有ります。現在VOCとして、建築基準法で規制しているのは、ホルムアルデヒドのみです。クロルピリホスも規制対象ですが沸点が380℃以上ですので、VOCとしては分類されていません。それ以外のVOCは厚生労働省のガイドラインが有るのみで、新築時、役所によるチェックはされていません。
    なので、今でもシックハウスの問題が消えません。「うちは、F☆☆☆☆の建材しか使いませんので、安心です」などと言っている業者は不安です。

ウール系断熱材使用時の注意

以前、クライアントの要望で、ウール系の断熱材を検討したことが有ります。ウールも繊維系断熱材ですので、通常は内側に防湿層を必要とします。

しかし、そのメーカーの物は特別評価方法という認定で防湿層が必要ありません。これは、セルローズファイバーも同様です。

しかし、大きく違うのは、セルローズファイバーは外壁に構造用合板を張った状態(結露の危険性を考慮した状態)で認定を取得しているのに対し、ウール系某メーカーのそれは、外壁側は透湿防風シートでの認定でした。

共に調湿性能を謳っている材料でこの違いは大きな意味が有ります。

  • ウール系断熱材を検討されている方は、構造用面材を避けた構造検討をしてください。

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